• 葬祭業の勤務形態って特殊? 普通? 知りたいのは夜勤や休日のこと

    葬祭業の勤務形態って特殊? 普通? 知りたいのは夜勤や休日のこと

    死は誰にでも訪れるものですが、いつ亡くなるかはわかりません。常に突然の出来事です。例えば、真夜中。例えば、お正月。対応する葬儀会社はどうしているのでしょうか? 休みや働く時間帯は仕事を選ぶうえで重要なポイントです。葬儀会社の勤務形態や休みについて、確認してみましょう。

    葬祭会社は年中無休24時間営業が多い

    葬祭を請け負う会社は、小さな企業でも基本的に24時間年中無休というところが多いものです。人の死は、常に突然起こるものであり、そこに対応するのが葬祭会社だからです。だからといって夜間もフル対応の用意は必要ありませんし、夜間の対応は限られた内容になるので、たくさんの人員を割く必要もありません。必要な対応ができるだけの人材を配置しておく企業が多いものです。

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    葬祭会社の仕事と必要な人材の配置を確認

    まずは葬儀会社の仕事を確認してみましょう。

    葬儀会社の仕事は、お通夜やお葬式を実施することですが、その準備からが当然仕事になります。

    お通夜は、基本的に夕方からスタートします。通夜振る舞いを入れても21時頃までには終わります。一方葬儀は午前中10時頃から始まり、火葬後に繰り上げ初七日の法要を行い、精進落としの会食をして、15時前後にお開きとなります。仕事としては、これらの準備から後片付けまでを行うことが必要です。

    通夜や葬儀の内容についての相談は、昼間に対応することが多いものです。ほかにも、葬儀のみならず、法要や生前葬の相談、実施、関連商品の案内・販売なども行っています。こうした業務も昼間に行われています。

    家族や親しい間柄の人とともに亡くなった方を供養する法事なども対応しています。式の段取りから会食の準備、片付けなどを行います。法事も午前中からお昼を挟んだ時間帯で行われることが多い行事です。お坊さんの都合で午後の開始になる場合もありますが、夜遅くまでかかるようなことはありません。

    夜間の対応が必要になると考えられるのは、故人を安置所へ運ぶ仕事です。病院で亡くなった方は、死亡診断が行われると遺体をいつまでも病院に置いておくわけにはいきません。そうなると昼夜を問わずに連絡が入り、遺体を引き取りに行く必要が発生します。

    1日葬が主流に。葬祭業界の最前線ではセレモニーがコンパクト化

    先に紹介したのは、お通夜と告別式を2日にわたって行う、スタンダードなタイプです。最近は、遺族と参列者の負担を減らす、1日葬が主流になってきています。これは、お通夜は行わず、お葬式(告別式)と火葬だけを行うスタイル。合わせて葬儀後の会食なども行わない流れになってきていて、セレモニーはコンパクト化しています。列席者は、喪服を着て会場に行くのは1日だけで済みますし、食事などがふるまわれる際の気遣いも不要になりました。

    もともとは、列席する人への配慮から縮小化の傾向があった1日葬ですが、コロナ禍の影響で多くの葬儀が1日葬になりつつあります。また、列席者を絞る傾向も加速化し、家族だけで葬儀を行い、友人・知人へは後でお知らせする形式が増えています。

    本来、お通夜とお葬式を分けることで悲しみを段階的に癒す役割も果たしていましたが、遺族と列席者のお互いにとってリスクを極力減らす方向へ進んでいるのです。

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    1日葬や家族葬も葬祭場で行います。家族葬の場合は、葬儀後に会食を行うことも多く、その場合は食事の準備から対応します。基本的には、式後のお知らせの印刷・あて名書きなども合わせて、葬祭場で対応しています。

    週休2日の葬儀会社はある? お休みってどうなってるの?

    上記の仕事に対応するために、年中無休24時間営業が多い葬儀会社。では社員のお休みはどのようになっているのでしょうか?

    週休2日制の企業も多いですが、月に5~7日の休日をシフト制でとるという勤務形態の企業も多くあります。とはいえ、葬儀はあまり曜日を意識せずに行われますが、法事などは多くの人が参加しやすいようにと土日を選ぶことが多いため、必ず土日がお休みになるとは限りません。それでもシフトを組む際には、ある程度の希望を出すことは可能です。また、葬儀は六曜の友引には行わない習慣があった影響で、いまだに行う数が少ないこともあり、お休みがとりやすくなっていたりします。

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    年末年始や夏休みは? 長期休暇はとれるの?

    年中無休となると、年末年始の休みや夏休みなどが気になるところです。

    基本的には、シフト制で誰かが交代で出勤することになります。年末年始については、火葬場が元日にお休みをすることから葬儀は行えません。しかし、人は死ぬ時を選べませんから安置所への移動や遺体が傷まないようにする処置は行わなければなりません。そのために備えておく必要があります。また、元日以外の三が日や大晦日などは、遺族の希望があれば、お通夜や葬儀は行います。そのため、元日以外の年末年始は規模は縮小しつつも通常営業としている企業も少なくありません。

    また、夏休みなどの長期休暇も調整しながらということになります。ですから、週休二日制の一般企業で働く人と休みを合わせるのは、なかなか難しいですが、ほかの人が休まないときに休めるので、空いた施設を利用できるといったメリットもあります。

    葬儀会社でも、家族経営的な小さな会社だと、長期休暇の取得については計画的に調整する必要があります。毎週の休みや季節の長期休暇は、ライフスタイルともつながるポイントです。イレギュラーな休みが多い葬儀業界に勤める場合は、自分のライフスタイルなどと合わせて入社前によく確認することが必要です。

    時間帯もシフトで決めて、夜間の動きにも対応

    月単位の勤務計画にシフト制が採用されているのに加え、時間帯の勤務計画にも日勤や夜勤といったシフト制を採用している企業が多くなっています。しかし、その時間帯は職種によっても異なります。

    シフト制を採用しているといっても、葬儀会社に勤め多くの人が昼間働いています。

    日勤は、多くの企業と同様に9時から17時頃までの時間帯を採用している葬儀会社が多数です。お通夜などで定時以降も働く場合は残業扱いとなるのが通常です。

    シフト制で夜勤が発生するのは、利用者からの連絡に対応するための職種で、ご遺族からの依頼によってお通夜や葬儀の日程調整などができるスタッフになります。基本的には葬祭ディレクターを含めたセレモニースタッフたちが当番制で夜勤を務めます。また、病院へ故人をお迎えに行く、寝台車の運転を担当するドライバーも夜勤があります。

    湯灌師・納棺師などもシフト制を採用している企業が多いですが、昼間に行う仕事ですので、早番と遅番などで朝早めからの対応ができるスタッフと夕方遅めの時間帯に動けるスタッフを用意するといった勤務形態としている企業がほとんどです。

    夜勤は自宅待機スタイル、ドライバーは夜勤専業体制の企業もあり

    最近は、より合理的に夜勤は自宅待機で行い、必要に応じて出社したり、そのまま利用者のところへ足を運ぶといった勤務体制をとる企業も増えています。

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    また、ドライバーについては、夜勤専業とする採用をしている企業も多くあります。ドライバーは、待機時間も多く、その間は休憩となりますが、事故は絶対に起こせない運転のプロの仕事ですので、待機時間だからといって変な時間の使い方はできません。同時に、遺族が同乗する場合も多いため、大切な人を亡くしたばかりの人との会話や対応ができる配慮の行き届いた行動が要求されます。

    不規則な休みながら働く環境は良好な葬祭業

    土日休みの週休2日制や年末年始に長期の休みを取るといった、一般企業で当たり前の休日や勤務形態はなかなか難しいのが葬祭会社です。しかし、人の死と向き合う仕事であり、働く人の覚悟が必要なため、働く環境を整えて、モチベーションを上げやすくしている企業が多いのも事実です。もちろん、労働基準法に則った休日日数や勤務時間などは明確に順守され、残業や夜勤の割り増しなどもきちんとしているため、ドライバーなどは夜勤専業を希望する人も少なくありません。

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    また、社会や人に貢献する仕事であることは間違いありません。時間が不規則というデメリットはありながらも、やりがいと報酬が両立した仕事といえます。